蟻道(ぎどう)とは、シロアリが地中から建物へ移動するために作る土のトンネルです。基礎の表面や配管周辺に、幅5〜10mm程度の土の筋が見つかったら、シロアリが活動している可能性があります。

蟻道はシロアリ被害の代表的なサインの一つです。見つけた場合の正しい対応を知っておくことで、被害の拡大を防ぎやすくなります。

蟻道とは何か

蟻道は、シロアリが乾燥や外敵から身を守りながら移動するために作る通路です。土や木くず、シロアリの分泌物を材料として構築されます。(出典:日本しろあり対策協会)

蟻道の特徴

  • — 5〜10mm程度が一般的。太いものでは20mm以上になることもある
  • — 周囲の土と同じ色(茶褐色〜灰色)
  • 形状 — 線状に伸びるトンネル。直線的なものもあれば、蛇行するものもある
  • 硬さ — 乾燥すると硬くなるが、活動中のものは湿り気がある

蟻道を作るのはどの種類か

日本の主要3種のうち、ヤマトシロアリとイエシロアリが蟻道を作ります。アメリカカンザイシロアリは蟻道を作らず、乾燥した木材に直接侵入するため、蟻道の有無だけでは判断できない場合があります。

蟻道ができやすい場所

蟻道は建物のどこにでもできるわけではなく、特定の場所に集中する傾向があります。

場所理由
基礎の外面(外周)地中から建物へ侵入するための最短経路。最も発見しやすい
基礎と土台の接合部基礎から木材へ移る地点。蟻道が木部に達していれば食害が始まっている可能性
配管の貫通部配管が基礎を貫通する隙間はシロアリの侵入口になりやすい
床下の束石・束柱周辺地面と木材が近接する場所は蟻道形成のリスクが高い
玄関ポーチ・勝手口土間コンクリートと壁の隙間から侵入するケースがある

見落としやすいポイント

基礎の外面は比較的確認しやすいですが、基礎の内側(床下空間側)に蟻道が形成されているケースもあります。外側に蟻道がなくても安心はできません。床下内部は専門業者の点検で確認するのが確実です。

蟻道を見つけたときの判断基準

蟻道を見つけた場合、まず確認すべきは「現在もシロアリが活動しているかどうか」です。

判断項目活動中の蟻道古い(放棄された)蟻道
湿り気湿っている乾燥して硬い
表面の状態なめらかで光沢がある場合があるひび割れている、崩れかけている
シロアリの有無一部を崩すとシロアリがいる崩してもシロアリは見つからない

重要:自分で蟻道を壊さない

蟻道を発見しても、全体を壊したり撤去したりしないようにしましょう。蟻道はシロアリの侵入経路を示す重要な証拠です。壊してしまうと、専門業者が調査する際に経路の特定が難しくなります。確認のためにごく一部(1〜2cm程度)を崩すのは有効ですが、それ以上は手をつけず、写真を撮って業者に相談しましょう。

自分で壊してはいけない理由

蟻道を自分で壊してしまうと、以下のリスクがあります。

  1. 侵入経路の証拠がなくなる — 蟻道の位置や方向は、シロアリがどこから侵入しているかを特定するための重要な手がかりです
  2. シロアリが別の経路を作る — 地中のコロニーはそのまま残っているため、別の場所に新たな蟻道を作って再び建物に侵入する可能性があります
  3. 殺虫スプレーとの併用はさらに悪化 — 忌避成分によってシロアリが散らばり、被害が建物の別の場所に移動する恐れがあります

点検・駆除依頼の流れ

ステップ1:記録する

蟻道の写真を撮影します。以下の情報をメモしておくと、相談がスムーズです。

  • 蟻道の場所(基礎の外面か内面か、方角)
  • 蟻道の長さ・太さ
  • 湿り気の有無
  • 建物の築年数と防蟻処理の履歴

ステップ2:業者を探す

当サイトのエリア検索や、日本しろあり対策協会の登録業者リストで対応可能な業者を探します。2〜3社に相談すると比較検討がしやすくなります。

ステップ3:点検を依頼する

多くの業者で無料の床下点検を実施しています。その場で契約を求められることはないため、複数社の結果を比較して判断しましょう。

まとめ

蟻道はシロアリの侵入を示す代表的なサインです。見つけた場合は壊さずに写真で記録し、専門業者に点検を依頼するのが最善の対応です。基礎の外面、配管周辺、束石周辺を定期的に確認する習慣をつけておくと、早期発見につながります。